のったりのたりと

V6の坂本さんを中心に、アイドルさんたちを

少しずつ

大変いまさらで恐縮ですが、11月1日、V6さんが20周年を迎えられました。

おめでたいことです。

V6さん、生まれてきてくれてありがとう。(ここは社長さんにお礼を言うべきかな)

そしてV6さんで居続けてくれた6人に、心からありがとう。

支えてきてくれたスタッフさん、そしてV6さんを求め続けたファンの方々に、深い感謝を。

 

ファンと言うくくりに感謝をというは、自分もその端くれにぽつりといるのだよなぁと思うから、けっこう奇妙な気分にはなる。

まあ一人のファンは一粒の砂のような小さな存在だと思っているし、自分も含めてその顔の見えない無数の人たちに、私などがありがたみを感じているということも、変な話ではあるのだけれど、商品は求められなければ売られることはなく、供給されることもなくなるというのが資本主義の原理原則。

これを考えたとき、この記念日を迎えるために、V6さんを求め、買い支え続けたファンの存在が不可欠だったことは確かな現実としてあるわけです。

私自身は単にV6さんが、坂本さんが好きで、彼らの提供してくれる楽曲やコンサートや舞台が楽しくて、自分の満足の為にV6さんに散財を続けてきただけだという、きわめてゆるいタイプのファンなので、彼らを買い支えようなどと言う強い気持ちを持ったことは未だかつてないのです。

そんなちっぽけなわが身でも、わずかばかりは彼らが20周年を迎えるための足しになったのでしょう。

そういう人たちがたくさんいた結果、ずっとファンでいる人も離れて行った人も、戻ってきた人も新しく来た人も、V6さんの20周年をどこかで支えている。2015年11月1日の代々木では、そんなことがとてもリアルに感じられました。

あの場所では、今まで漠然と感じていた、V6さんへのありがとう、V6さんからのありがとうがあふれて、まるで可視化されているかような空気感で会場を満たしているようでした。

私が勝手に感じたことなのですが、そんなふうに思えたわけなので、ここではファンの方々にも感謝と書いておきたいと思った次第です。

 

いろいろなことがあった20周年を振り返るのは、これから少しずつ行うとして、久しぶりのブログの再開に、まずは個人的な11月1日に至るまでのことを忘備録がわりに書き遺しておこうと思います。

 

 私自身は、この日を迎えることを、いささか怖いように感じていました。

前の記事で書いていたように、マリンメッセ福岡で二年半ぶりくらいでV6さんのコンサートを見た後に、そうとうな情緒不安定状態に突入し、平常心を取り戻せない日々が続いていました。

V6さんの曲を聞くと胸が苦しい(物理的に)。彼らのことを考えるのもなんだか苦しくなってしまう。ということで、このブログも放り出して、CDは聞かない、DVDは見ないを徹底して、とにかく心を安らかにすることに努めました。

V6さんを求める気持ちはあるのに、飽きるほどに聞いてきた「WAになっておどろう」の坂本さんの歌いだしを聞くだけで、胸が絞られるように苦しくなる。

まずいよこれはということで、しばらくはV6さんの楽曲を遠ざけておりましたが、いつまでもそうしてはいられない理由がありました。

 

何故なら、11月1日、代々木第一体育館のコンサートのチケットが自分の手元にあったからなのです。

激戦と言われ、取れなかったという嘆きの声を山ほど見かけたこの公演ですが、自分が申し込んだ中で、唯一当選した公演がこの日でした。(マリンメッセは友人が当ててくれたものです)

クジ運には自信がないので、当落を聞いた時点で、今年の運はここで使い果たしたなと妙に冷静なまま信じられない気分でいました。

現実感がないままでも、チケットは手元の届き、日付はやはり11月1日でした。当日まで何度もチケットを見なおしました。そんなこと今までしたことなかったのにね。まあそれだけ信じられなかったのだと思います。

チケットがある、それは勿論、嬉しい。

2013年のコンサートが終わり、2014年のコンサートはないだろうと覚悟を決めたあたりで、2015年のカレンダーの曜日を確認し、2015年の11月1日は代々木で過ごそうと心に決めたV6さんのオタさんたちは少なくはないと思います。月末月初と考えると、地方人にはいささか厳しいのですが、何の発表もない段階で、万象を繰り上げて代々木に行くという予定を心の中で組んでいた。

私もそういう一人です。

しかし、実際に日程が発表されると、どう考えてもチケット難になるのは予想できたし、さすがにその日は取れないだろうなと半ば諦めてもいたわけです。代々木で一回でもコンサートが見れればラッキーくらいの気持ちで申し込みをしました。

しかし結果は当選、驚きでした。

そりゃ申し込めば当たる人がいるのも当然なのですが、オタになってそれなりに長い身ですが、V6さんのコンサートでオーラスに入ることになったのは、実にこれが始めてのことです。始めての体験、それが20周年でくるのか。動揺せずには居れませんでした。

坂本さんの舞台とトニコンではオーラスを経験済みですが、おそらくそこで味わう感情は違ってくる。

さらにマリンメッセ後の不安定な精神状態、これで11月1日を迎えたら、さらに心はかき乱されて、ぐしゃぐしゃになりやしないかと、そんな不安と、喜びと、感情がないまぜになったままで、その日がせまってきます。

リハビリをしなければと心を固め、恐る恐るHDDに置いたままにしている歌番組のV6さんを見ました。これが一週間前です。まだ胸苦しくなりましたが、とりあえず映像を流したまま、画面を正視せずに声だけに慣れるようにしました。

次にバラエティ番組を見る。これは意外に大丈夫でしたので、自担が出演した最近のバラエティを一通り見返していきました。

それからコンサートDVDを見る。これはハードルが高くて、やっぱ無理となり途中で断念しました。

今年、V6さんが出演したテレビ番組の歌唱シーンを見る。どうにかここまでこぎつけたときには代々木のコンサートはスタートしていました。こんなんで大丈夫か、まだライブ映像は正視できないのにと不安になっても、その日は近づいてきます。

結局、不安を拭いされないままで、31日東京行の飛行機に乗りました。

その日は都内のマンガ喫茶で昼から「学校へ行こう!」の事前番組を見て(私の住む地方では放送がありません)休息しました。長野さんのお米のCMも見ることが出来ました。動揺せずに楽しく見れました。ひとまず安心です。

 

11月1日。午後1時、一緒にコンサートに入るオタさんとお話しながらのんびりとご飯を食べておりました。

代々木でなにやら行われるだろうなという時間が過ぎるころまでまったり飯。

現場に行きたい気持ちもありましたが、コンサートを見ることができる身だし、ここは遠慮しておこうということで(体力的にも厳しい)、今頃会見かなぁなどと思いながら、連れの方と自担話に華を咲かせておりました。しかし何時もは楽しい自担の話も、このときばかりはどうにも上の空で、ふわふわそわそわ落ちつかない。

午後3時を過ぎた頃、代々木に向かいました。原宿駅からすでに人が多い。チケットを求めて立っている人たちも多い。普段のコンサートよりも明らかに人が多い。

特に敷地内にいる人の数がコンサートに入れる人たちだけが溜まっているとは思えない。会見が終わっているのは解っていたので、この後、V6さんが表に出てくることはないよねと思いながら、人が減っていく感じがない。

しかし幸いに場所が混乱している様子はありませんでした。確かに人は多いのですが、東京の繁華街を歩いている時よりかはうるさくない。看板前、トラック前、会場前とあちこちで記念撮影している人たちがいましすが、たいていは撮ったら場所を移動してうるさくない程度に楽しんで会話をしている感じです。なんというか、皆さん慣れてるねって感じです。

午後4時、開場してからは早々に中に入ってしまったので、そののちの外の様子は解りませんでしたが、会場内の空気もいつもとさほど変わりなく、煩くない程度の浮き立つようなざわめきの中で、場内が埋まっていくのを眺めていました。席が埋まるペースも特に早くも遅くもなく、開演前のコールの始まりもそんなに早くない。いつもの調子、だけどなんだか浮き立つような、幸福感に満ちた空気が広がっている、そんな開演前の客席でした。

いつもと違うのは来賓者のスペースがびっしり埋まり、ステージ側の一列目の席を、明らかにお偉いさんだろうというシーツ姿のおじさんたちが締めていて、反対側の前2列が空席だったことです。このスペースを確認し、他のグループのゲストが入るのは確定なのだなと覚悟を決めました。

 

コンサートのスタート。内容はここでは触れません。

結論から申しますと、私の心は壊れませんでした。

やはり坂本さんを中心に見てしまいましたが、感情がフリーズするような苦しさはなく、格好良い曲は格好よく見えたし、楽しい曲は楽しく感じられました。双眼鏡ガン見は6割くらいまでに押さえられ、要所で全体を見ることもできました。コンサートを楽しむためのカンが戻ってきていました。自分的見どころを判じて、ここはアップ、ここは引きで全体を、ここは絶対自担を見るけど、このタイミングで他のメンバー見る。そういう流れを自然につくることができました。

福岡と比べると、明らかにブラッシュアップされたパフォーマンス、特に照明は代々木ではワンランク上がっているようで、見ごたえがありました。

代々木の連続4公演目ということで、いささかメンバーの声に不安が見えたところはありましたが、そこは20年選手のV6さん、大崩れすることはなく乗り切って下さいました。

3時間を超えた公演、緩急のついたセットリスト、歌もダンスも、楽しいトークも、もちろん素敵だったのですが、それ以上に会場中に広がる幸せな空気感が、一人の観客まで幸せにしてくれる。そんな公演でした。

コンサートの感想が幸せでした、というのも変かもしれませんが、一番に浮かぶ感想はしばらく時間を置いた今でも、やはり変わりません。

 

できることなら、あの場所での幸福な空気感までも含めて、素晴らしい映像化がなされて、一人でも多くの人に伝わるこを願いたいです。

ツアーが終わり、記念日が過ぎて、「学校へ行こう!」のスペシャルも終わり、少しずつ日常に戻っています。11月1日は過去になって行きますが、まだあの日、体中で感じられた幸せな感覚は今でも自分の中に残っています。

 

今は、あの日の代々木が少しでも沢山の人に届くことを、心より願っています。