のったりのたりと

V6の坂本さんを中心に、アイドルさんたちを

ONE MAN STANDING Ⅵ

魅惑のオールドスタイル

 

ラブミーテンダーの余韻を楽しんでいる間に、ステージは暗転して違う音が流れ始めます。おおざっぱに言うとバンドの演奏がオーケストラ風に(楽器の編成は変わらないので勿論バンドの音ですが)という感じです。

天井からはシャンデリアが降りてきて、ちょっとだけ「オペラ座の怪人」を連想しました。シャンデリアは小さめだけど。これから過去にさかのぼるという演出がかぶるのですね。

坂本さんはステージからはけて、長めのオーバーチュア。曲は「MY ONE AND ONLY」のものだったの?かと?思うのですが。ここからはミュージカルの古展的作品からの楽曲が続きます。

 

正直、私は初日にここのコーナーでそうとう頭の中が混乱しました。選曲はすべて坂本さんの出演したミュージカルの中からなのですが、歌い始めるまでこれはどこの曲だ?となるものが多くありました。残念な記憶力だわ。よってここの部分は不確かな記憶をたどりながら書いていることを強調しておきます。(メディア化が望めないのって辛い)

音楽にのって優雅にターンを繰り返しながらステージに現れた坂本さんは黒燕尾です!いやーっ、素敵!この時点でまた脳みそがお花畑モードに突入した模様。(ちょろい自分)黒燕尾、それもぴったりサイズがあってるんですよ!(フォーマルはサイズ大事)ときめきます。首元のタイは白、燕尾のテーラーにシルバーの縁取り。胸元に小さめな白い花のコサージュ。

 

「'S Wonderful」(My ONE AND ONLYより)

白いロングドレスの女性をリードしながらのダンス。ダンスはホールドが基本のボールルームダンスの雰囲気です。歌は坂本さんと女性のデュエットで。

 

舞台では坂本さん演じるビリーの恋が実り、相手のイーディスと二人きりの浜辺でいちゃいちゃと歌い踊るシーンでした。飛行機の不時着で無人島に二人だけになったのに危機感まったくなし。(ラブコメの実写版みたいだった)浜辺で水を弾きながらのタップダンス。

 

今回のステージではダンスの印象が舞台とは違った感じです。歌詞は変わってないかな。

「この世に女は 僕には君だけ~」坂本さんが甘く歌いかけると、

「他の男はもう あなたがいれば‥‥」と女性も応えて、歌と踊りで繰り広げられる愛の世界。

坂本さんが女性をリードして、階段を上って腰をおろし、足をのばしてズボンのほこりをはらい、ここへどうぞというふうに女性を誘うと、となりにしゃがんだ女性がその膝の上に甘えるように頭を乗せて、良いムード。

そうなると自分でリードしておきながらびっくりしたような顔をして、

「スワンダフール~」の歌いだしも、どもるように溜めて歌ってしまう坂本さん。舞台の設定とは違うカップルっぽいけど芝居っけはたっぷり。

「スワンダフル 確かな愛~」

二人で声を合わせて歌いあげ、このままラブラブで終わるのかなと思いきや、女性は笑顔ですっと足取りも軽く坂本さんのそばを離れてステージから踊り去ってしまいます。

残された坂本さんは、納得いかない様子でバンドの人に、

「今の流れだったらねえ」と訴えますが、バンドの人は演奏しないといけないので坂本さんにはかまってくれません。

「聞いとけよ」と坂本さんは文句をつけてみますが、音楽は次の曲へと移っていきます。

 

NEVER GONNA DANCE」(NEVER GONNA DANCEより)

去って行った女性を見送っているとすぐにまた素敵な女性がステージに踊りだしてきます。今度はシーグリーンのドレスの女性がタップを踏みながら登場です。

そして坂本さんの視線もすぐに次の女性にうつって、明るい表情になり歌い始める。次の恋が始まります。(変わり身が早いのね)

「ああ~ 君のいない愛なんて いらない 

もう~ こんな恋とは出会えない 素敵な恋だった

もう僕は 踊らない 愛してる ネバゴナダンス」

ああ~、の歌いだしはやわらかいのに豊かに響き、素敵な恋だった、のところはひそやかにピアノを弾くような声。力をこめて歌いあげるのとはまた違う抑揚の付け方が素敵。

 

舞台の下手から男性が料理を運んでくるようなワゴンを押して登場、大きなクロッシュを開けるとお皿の上には料理の代わりにタップシューズ。坂本さんは歌いながらタップシューズに靴を履き替えて、(靴べらの使い方もスマート)女性と踊り始めます。

 

舞台ではラッキーとペニーが踊ったナンバーです。

「私たちもうおしまいね‥‥」と別れる前の二人がしっとりとせなく踊っていたかと。歌詞は変更がないと思うのですが、ダンスはこちらがボールルームダンスのようにホールドで踊るダンスだったような記憶が。白いロングドレスのペニーが最後はターンしながら去っていき、「僕はもう踊らないよ」と寂しく歌いながらその姿を見送ったラッキーだったと記憶しているのですが、ああ記憶が混乱。

 

坂本さんの歌声は当時より格段に余裕ものびもあります。たっぷりと響いています。タップも軽い感じ。ここのタップは激しさはなくて、カップルの掛け合いで楽しそうに踊る二人。いい感じで踊っていたのですが、相手の女性は最後にはまた坂本さんを置いてステージから去ってしまいます。

 

「MY ONE AND ONLY」(MY ONE AND ONLYより)

立て続けに女性に去られて、ああもう!て感じの坂本さんですが、「ワンツースリーフォー」とドラムのカウントが入り、すぐに次の曲が流れてきます。落ち込んでいる暇はないのです。

ここは本格的にタップコーナー。

アンサンブルさんたちが8人、全員が燕尾服で登場です。女性も燕尾服、迫力のタップシーン。ステージに横並びで、もちろん坂本さんは一人で歌いながら真中でタップを踏みます。ザ・王道、ミュージカルの醍醐味。(と言いたいところですが、最近の大作ミュージカルで、この手のシーンはあんまりないですね)

 

坂本さんの作品でタップの群舞というと、オズの白燕尾での群舞がまず思い浮かぶのですが(こちらは男性も女装してのダンスでした)、この曲を群舞に選んだのはちょっと意外でした。

 

舞台では、ビリーを良い男に導くという、Mr.マジックがメインの曲、なので坂本さん歌ってたっけか?っていうくらいに記憶がないのですが、取りあえず今回は坂本さんメインです。歌ももちろん歌います。

 

「MY ONE AND ONLY 君に夢中 思い受け止めて

二人必ず結ばれる 運命運命 あとは牧師を連れてきて 本命本命」

 

タップと共に歌う歌はリズミカルに軽やか、バックの音はとてもゴージャスに華やか、ボリュームのある演奏ですが、ところどころタップの音を聞かせる部分はピアノをメインに音を絞って聞かせてくれます。

 

歌が途切れる間奏部分で坂本さんは階段を駆け上がり、(このシーンでアステアー♡っと内心叫んだ。階段を上がる時の後ろ足のはね上げ方がとっても素敵だったのです。でもアステア色なタップは一曲前のネバゴナの方がイメージ)階段の中ほどの踊り場に上がり、演奏がストップ。

坂本さんがリードするように一人でタップを踏み始め、アンサンブルの皆さんが応えるように同じステップを繰り返して踏むというやり取りが数回重なって、だんだんステップが早くなりボルテージが高まっていきます。

最後は「ハッ!」と坂本さんの掛け声で、全員で合わせて同じリズムを踏む。迫力のタップシーンです。全員の靴音を合わせてブレイク。

会場から拍手。

音楽が戻ってきて、坂本さんはサビの部分を繰り返して歌います。

「MY ONE AND ONLY 君に夢中 思い受け止めて 思い受け止めて 思い受け止めて」

最後まで歌声を響かせ、最後のフレーズは甘くなり過ぎない感じで締め。

ゴージャスな音楽とタップダンスに拍手。